木造住宅等地域材利用拡大事業「徳島県産材代プレゼント」レポート(1)

 思いっきり深呼吸できる家:徳島県東部・T邸

テーマは「家族が健康に暮らせること」

山すその閑静な住宅街の一角にあるT邸。杉板のみで建てられた“徳島すぎの家”です。
一歩玄関を入ると豊かな木の香りが広がります。「いい香りですね」と言うと、「私は匂いに慣れてしまってあまりわからないのですが、お客さんが来た時はそう言ってくれます」と嬉しそうに話してくれました。
Tさんが“徳島すぎ”を使った家づくりにこだわったのは、ご自身のお姉さんのことがきっかけだったそうです。

「何年か前、県外にいる姉がシックハウス症候群(※住宅の建材などによる健康障害)になってしまいました。姉の話を聞いているうちに、自然の素材を使いたいと強く思うようになったのが最大の理由ですね。とにかく“家族みんなが健康で暮らせること”が私たちの家づくりの最大のテーマになりました」。

家は一生の買い物です。住みたい家にたどり着くまで本当にたくさん考えた、とTさんは言います。住宅展示場や見学会に行ったり、インターネットで調べたり・・・と様々な情報を集めた中で検討した結果、徳島すぎを使った家づくりに定評のある建築士の先生に依頼することを決めました。

リビング

▲最もくつろげるリビングと、それに続く和室。中央のテーブルの天板は、一枚板でつくられています。

夏でも夜は涼しい

建築中は、車で1時間の距離の現場へ週3回は見に行っていたそうです。少しずつでき上がっていく家で木の香りに包まれると穏やかな気持ちになり、完成が待ち遠しかったと言います。
使用する材木は、大工さんが自分の目で見て選んでくれたもの。建築士の先生も「いい木を選んでくれている」と納得していたとのことでした。

12月の着工から約8ヵ月、2015年7月末に念願の“徳島すぎの家”が完成しました。

「この家は断熱材を使っていません。3ヵ月新しい家で生活してみて気がついたことは、夏でも夜は涼しいということです。夜、窓を開けて風を通すとクーラーがなくてもぐっすり眠れました。これから寒い季節に入りますが、冬はどうなるか・・・少し楽しみにしているところもあります」。

これから家づくりを考えている人へ

木目の色や模様は目にあたたかく、自然に抱かれているような居心地のよさがあると言うTさん。これから家を建てる人にも、ぜひ“徳島すぎの家”を考えてほしいそうです。

「人間が生きていくために必要な“衣食住”、と言いますが、住むところは本当に大事です。私たちは“健康に暮らす”というテーマがあったので、どこに行ってもそういう視点で見ていたように思います。そして、徳島すぎという素材を選びました。家を建てることを最終目的とせず、その家でどのように暮らしたいかというテーマを持って家づくりをしてみてはいかがでしょうか」。

Tさんはまた、ご自身の家を「住めば住むほど健康になる家」と表現してくれています。穏やかな時間が流れる“徳島すぎの家”は、体だけでなく心も健康な状態にしてくれる家なのかもしれないと感じました。

玄関

▲ゆったりとした玄関は、外から帰ってきた時にホッとする場所だとか。

外観

▲リズム感のある外壁。違う素材や植物とも調和しています。