嗅覚・味覚 -香りの快適性-

木の香りの沈静作用

スギから匂うほのかな香りはストレスを癒し、ヒノキの香りはやすらぎを与えてくれます。木材中の微量な芳香成分に鎮静効果があることがいろいろな実験でも確かめられています。木のこのような成分は製油と呼ばれ、鎮静効果の他に消臭作用、防ダニ作用、殺虫作用、防カビ・抗菌作用が知られています。

最近、スギの香りが眠りを促進することが、徳島大学医学部の研究から明らかになりました。人の脳波などを測定した結果、眠りに入るのはスギの香りのする部屋の方が早くなります。(図1)

杉の香りの有無による午前及び午後における入眠潜時比較

ラットで行った実験でもスギの香りで夜間の活動量が減り、1日の平均睡眠時間は2時間20分も増えました。(図2~4)

ラットを使った実験

このことから、スギの香りが交感神経を抑制してリラックスした状態をつくり、睡眠を促進するのではないかと考えられます。

木材と味覚

木材は味覚とも無縁ではありません。木で作った樽や桶はスギ、ヒノキ、サワラなどが使われますが、酒樽には香りをつけるためにスギが、食品を入れる容器のように、においが嫌われる場合にはサワラが使用されます。

また樽や桶の側板は柾目板が使われる場合と板目板が使われる場合がありますが、柾目板は適度に吸水するので、おひつ、すし桶などに使われます。(図5)
サワラのすし桶で作った寿司飯は、ご飯粒のべとつきがなく味覚が増します。

用途による木取りの違い